はじめに
【めでたい.com】では、1997年から結婚準備に役立つ情報を発信していますが、近年ではマリッジブルーに悩む人が増えてきました。
そこで、誰にも言えない結婚や新生活の悩みを投稿できる掲示板を設け、200人以上の方から相談をお寄せいただきました。
マリッジブルー相談の内容をまとめることで、現在悩まれている方のお役に立てば幸いです。
めでたい.com Webマスター:小野原秀一
マリッジ(Marriage)には「結婚」「結婚式」などの意味があり、ブルー(Blue)は「ブルーな気分」としても知られるように、英語で「青ざめた」「憂鬱」「思わしくない」などのネガティブな意味があります。
本来のマリッジブルーは結婚式の前に新婦が不安定になる精神状態を表していましたが、近年は新婚生活が始まってから憂鬱を感じる例もあります。
また女性だけでなく、男性でも不安や憂鬱を抱える人が増加傾向にあります。
このように経験者は3割〜8割と調査結果に幅があることがわかります。どの程度の症状が出たらマリッジブルーなのかという定義をせずに調査を行っても、実態はつかめません。
マリッジブルーのキーワードが「不安」だとすれば、結婚する人のほとんどが該当します。
程度の差はありますが、誰もが将来の展望や新生活、パートナーに対して不安を抱きます。
先行きの見えないリスクに備える心理は当然のことであり、あなただけが特別ではないので安心してください。
大事なことは、あなた自身が抱えている不安や憂鬱について客観的に知ることです。
これらをまとめると、プロポーズされてから新婚生活が落ち着くまでのいつの期間にマリッジブルーになっても不思議はありません。
辛い症状を感じる期間には個人差があり、一週間程度で済む人もいれば一年以上に及ぶ人もいます。
私が相談を受けた実感では「プロポーズの後」から、結婚準備の段取りが多忙になる「結婚式の一か月くらい前」までの期間が不安や憂鬱を覚えるピークのようです。
マリッジブルー症状には、次のようなものがあります。
マリッジブルーで最も新婦を悩ませている事例は、不安を感じることです。
先行きに不安を感じると惨憺たる気分になり、日常生活や仕事、結婚準備に対して意欲がわかず無気力になってしまいます。
マリッジブルー相談(不安)
気持ちが落ち込ばかりはなく、イライラして怒りの感情をコントロールできなくなってしまう人も少なくありません。
怒りの感情は主に自分自身に向けられ、「花嫁として妻として理想どおりでなければならない!」と言う強い思い込みが、プレッシャーとなっている例が見られます。
怒りの矛先を婚約者や両親に向ける人もおり、自分でも良くないとわかっていながらも感情を抑えることができない心理状態になっています。
マリッジブルー相談(イライラ・うつ)
このような不安定な精神状態が続いて悪化すると「パニック障害」になる恐れがあります。
「パニック障害」とは、理由もなく突然に動悸やめまい、息苦しさ、手足の震え、吐き気などの発作を起こす不安障害です。
こうなると病院で検査を受けたり、専門家による心理療法が必要になります。
「結婚して2人の収入で本当にやっていけるのか不安」。「彼には貯金がなくて、引っ越し代、旅行代、新居での家具代など、自分の貯金で賄えるのか心配」。「お金や生活の計算ができない彼との暮らしが不安」など経済的な不安や、新郎の金銭感覚に関する悩みが最も多いようです。
そのほかには「お金は出さないが口は出す義母、その言うことを聞いてしまう旦那...」など結婚費用に関することや、「結婚後にお金や時間の自由がなくなるのが悲しくなって...」と今までのように自分の好きなようにお金を使えないことが心理的な負担になっているケースもあります。
マリッジブルー相談(お金編)
「彼のために生活環境を一変させた私は、再びの変化に不安を持ってしまい...」「入籍も引っ越しも結婚式も何もかも迫ってきて、焦りや不安でいっぱい」など、披露宴や新生活の前にやるべきことが増えて自分の許容量を超えてしまう事例です。
マリッジブルー相談(引越し)
「 彼の計画性の無さなどに不安を感じ、この人で本当にいいのかと迷い始め、喧嘩に...。」「結婚が決まり、引っ越し前に喧嘩をするのが本当しんどいです。」「結婚後、仕事でストレスがたまりきると私に当たる彼。」「ドレス選びで一悶着、姑さんとあってマリッジブルーに。」など、喧嘩の相手は彼だけでなく義母である場合もあります。
マリッジブルー相談(喧嘩)
「そんな一面も可愛く思っていましたが、結婚の準備をしながらつい先日旅行に行って長い時間一緒にいると、甘えモードの彼を頼りなく感じ、イライラしてしまいました。」「ですが優しい反面、頼りなくメンタルが弱いです…。」「頼りないのです。男らしくないのです。これから大黒柱になろうという気持ちが全く伝わって来ません。」など、結婚が決まって生涯のパートナーとして冷静に彼を見た時に「頼りない」ことが気がかりな新婦からの相談例です。
マリッジブルー相談(彼が頼りない)
「結婚が決まり、引っ越しで地元を離れることに不安」「毎日、故郷を離れる悲しさがこみあげてきて、よく泣きます」など、住み慣れた場所や実家を離れたくないことや苗字変わることがマリッジブルーの理由になる事例もあります。
彼にその寂しさを分かってもらえないことが、孤独感を抱く原因となります。
マリッジブルー相談(実家や親と離れたくない)
「婚約者からの、私の両親への態度で悩んでいます。」「常識やマナー、そしてデリカシーが欠けている彼の家族」「家族が私の結婚をあまり喜んでくれていない」「彼がたいした理由もなく私や私の両親の意見を完全に無視...」など、結婚を前に家族に関する悩みは様々です。
マリッジブルー相談(親・家族のこと)
「彼が再婚で子供がおり、思い切りマリッジブルーに。」「 2度目の結婚、最近不安ばかり襲ってきて籍をいれる気になれません。」「子供のことを考えると、再婚しない方が良いかと...」など、再婚の場合は初婚でパートナーとうまく関係が築けなかったことがトラウマとなって、結婚や新生活に前向きになれないという相談が多いです。
また「初婚と再婚との差が気になり、マリッジブルー」のように相手を比べてしまう悩みもありました。
マリッジブルー相談(再婚・バツイチ)
「私自身が結婚してきちんとやっていけるかどうか自信がなくて。」「結婚にも自分にも自信がありません。心も体もダメになってしまいそうで怖いです。」「本当に私でいいのかな?嫌われてないかな?など色々不安で...」「体力が元々なく、結婚生活ができるか自信がない...」など、相手に不安があるのではなく、自分が上手くやっていけそうにないという相談です。
このような場合は「結婚式や家事を完璧にこなさなければならない!」と相談者が思いつめている様子が見られ、自分の理想に追いつけないで挫折しているように感じられます。
マリッジブルー相談(不安症・自信がない。)
「このまま結婚して良いのかな?って、同棲中の彼に不安が日に日に...」「同棲期間に結婚が眼前にあるという状態が不満と不安です。」「結婚して幸せな未来というのが全く想像できない」など、同棲中のカップルは理想と現実のギャップに悩む相談が多く、家事に追われるばかりの自分が嫌になる実例もあります。パートナーの仕事が多忙で「かまってもらえない」と思うと、さらに沈んだ気持ちになるようです。
マリッジブルー相談(同棲)
「婚約者と精神的に距離ができてしまい、顔色をひたすら伺う表面的な関係に」「今まで通り恋人として接する事に違和感が出てきてしまいました。」「彼氏と私の好みが真逆!と判明。勧めてくる指輪がどうしても私は好きになれず...」など、結婚が決まってからパートナーとの価値観の違いに気づいて冷めてしまった例です。
マリッジブルー相談(価値観が合わない)
「引越しや結婚準備、「なんで私ばかり」と不満が溜まってきました。」「自分1人で結婚式の準備をしている様でマリッジブルーに。」「彼に不満がたまって、本当に結婚して大丈夫なのかと...」「結婚式の準備も基本は女がするもの?」など、結婚式や新生活の準備に協力的でないパートナーに対する不安が表面化して、喧嘩ばかりになってしまった実例です。
なんで私ばかり...(マリッジブルー相談)
「遠距離恋愛から結婚の話に進むにつれて不安なことが...」「結婚と同時に遠方の彼の出身地へ来てほしいと言われ、マリッジブルーに。」「国際遠距離だった彼との結婚、彼への気持ちがわからなくなってます。」など、遠距離の彼のもとに嫁ぐ不安や、「遠距離で付き合って来たけれど、本当は相手のことがよく理解できていないのでは?」と疑念を感じる相談が寄せられています。
遠距離恋愛(マリッジブルー相談)
「 結婚前に彼氏の態度が冷たく&厳しくなり、マリッジブルーに。」「婚約中で同棲期間の彼の生活態度に気になるところが増え...」「今まで一度もなかったのですが、私に対してキツくなった感じが」「彼の嫌なところばかりが目に付いてしまい、モヤモヤ...」など、交際期間中は特に気にならなかったことが、結婚や新生活を意識したら急に気になり始めて不満や不信感を感じた相談例です。
気になるところ(マリッジブルー相談)
「結婚の事で急展開についていけず、マリッジブルーで腹痛や頭痛が...」「相手の母親が結婚式と披露宴の予約もはじめてしまい...」「結婚準備の進め方のスピードに違いがあり、マリッジブルーに。」一般に新郎は「結婚式を早く終わらせてしまいたい」と考えがちですが、新婦は「自分たちの無理のないペースで進めたい」という思いから、ストレスを感じているようです。
マリッジブルー相談(急展開)
「 結婚しても、この仕事を続けたい...」「 彼の仕事がハードすぎて、マリッジブルーに。」「仕事も家族も友達もいない場所に行くことへの不安で、結婚が憂鬱」など、新婦が現在の職場を離れたくないと悩む場合や、新郎の過労、転職のことで悩む相談も見られます。
マリッジブルー相談(仕事)
「婚約の後で、元カレのことを思い出してばかり...」「元彼の事がずっと忘れられなくて苦しい...」「結婚前に元カレから連絡があり...」など過去に交際した男性のことが忘れられずに悩む人からの相談です。
また「入籍前にな男の人と浮気してしまってから、彼氏を異性としてみれなくなって...」など、他に好きな人ができてしまい、婚約者への想いが冷めてしまった実例もあります。
マリッジブルー相談(元カレ)
「彼がマリッジブルーのような状態で、連絡がとれません」「彼がものすごく追い込まれ不安になり...」「顔にも言葉にもイライラを出してしまう彼」のように、男の彼が結婚を前にして精神的に不安定な状態になってしまい、どうしていいのか戸惑う新婦からの相談例です。
男の彼がマリッジブルーに?
このように様々な理由で不安や憂鬱を覚える精神状態になってしまい、それを感じるほど新しい不安や憂鬱が次々に生まれる負のスパイラルに陥ってしまいます。
そして「全てのことがどうでもいい!」「何もかもやめたい!」という投げやりな気持ちになり、それが態度に出ると婚約者との関係が悪化して、最悪は破局という事態に至ります。
マリッジブルーが原因で破局するのは、不安とプレッシャーに押しつぶされしまい、そのことで自分を責めて自己嫌悪に陥ります。
イライラの感情が八つ当たりという態度に出てしまった結果、相手から不信感や嫌悪感を抱かれることになります。
最初のうちは婚約者も気遣ってフォローしてくれますが、そのうち「相手が不安になるのは自分が至らないせいではないか?」と感じたり、婚約者の態度や様子が急変したことに戸惑います。
そして、マリッジブルーの状態を「今まで知らなかった本当の姿ではないか?」と誤解されてしまう可能性があります。
そして、相手のことで思い悩むうちに、自からも不安や憂鬱を覚える精神状態に陥ってしまいます。
そうすると、しばらくは相手との距離を置こうとして連絡を控えるようになります。
一方は婚約者からの連絡が少なくなることで、さらに不安が高まり「結婚自体が間違いではないか?」と思えてしまうのです。
次第に相手と会いたくなくなり「別れたい」という心境になると、結婚式を延期したり婚約破棄、すでに結婚している場合は、離婚という悲劇的な選択をしてしまいます。
そして最後には、マリッジブルーがきっかけで相手と別れるという結果になります。
実はこれらの大部分は克服方法ではなく、一時の気晴らし方法でしかありません。
問題から目を背けて先送りをしているだけではマリッジブルーの期間が長引くばかりです。
あなた自身の不安や憂鬱を克服するために知っておいて欲しいことがあります。
それは、結婚相手もあなたと同じようにマリッジブルーだということです。
結婚生活が突然不安になるのは女性だけとは限りません。男性だって「将来のこと」「仕事のこと」「お金のこと」「自分の時間のこと」など、たくさんの不安や憂鬱を抱えているのです。
もしかして、あなたは、マリッジブルーを自分自身の問題だと思っていませんか?
自分がマリッジブルーの状態であることを婚約者に伝えるべきか悩む相談がありますが、私は相手を不安にさせないように気を配りながら打ち明けるべきだと思います。
何故なら自分の悩みを相手に理解してもらうこと、相手の悩みを知って一緒に解決の方法を考えることは、強いパートナーシップを築くチャンスであり、お互いのためになるからです。
まず、不安を打ち明ける前に行うことがあります。
それは、あなたが感じている不安について、漠然としたものではなくて、できる限り具体的に整理することです。
不安の理由が自分でもはっきりしない時は、友人や家族に相談したり、文字に書来出してまとめたりして明瞭にする努力をしましょう。
あなたが悩んでいることを結婚相手に理解してもらえれば、自分の問題として一緒に考えてもらえるはずです。
結婚相手が悩みや不安を抱えていることを知ったら、一般常識はひとまず脇に置いて、相手の気持ちに寄り添って受け入れてあげましょう。
自分が世界で一番の味方のつもりで、優しい言葉をかけてあげましょう。
そうして一緒にマリッジブルーの壁を乗り越えることができれば、二人の間にかけがえのない信頼感が生まれるでしょう。
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