花嫁の手紙とは結婚式で「両親への花束贈呈」の直前に披露される両親へあてた手紙のこと。「両親への手紙」とも言われます。
結婚披露宴では司会者によって手紙の内容が代読されますが、最近では花嫁自身が朗読する事も多いようです。
「別に皆の前で、両親への手紙を披露しなくてもいいのでは?」
そんな疑問を感じたことから結婚式で花嫁の手紙を読まない人もいます。
けれども、もし私が結婚式のゲストであったなら、とても残念に思うでしょう。
その理由は、嬉しい、楽しい、めでたい結婚式において、花嫁の手紙は最も感動を与える演出だからです。
もし、披露宴が楽しいだけの宴だったら、どうでしょう?
何か物足りなさを感じるか、記憶に残りにくいと思いませんか?
笑いあり涙あるからこそ、結婚式は素晴らしい一日になるのだと思います。
「今日は、よい結婚式だったね」と
あなたのゲストに感じていただけるように、花嫁が手紙を書く時のポイントをまとめてみました。
両親へ感謝の気持ちを伝えるだけならば、直に手紙を渡せば事足ります。
「なぜ、花嫁の手紙はゲストの前で披露されるのでしょう?」
花嫁の手紙とは、単に子から親への感謝を伝えるメッセージではなく、親として子どもに認められた証(あかし)のような意味があると思います。
何かの功績が認められて表彰状をもらう時、誰もいないところで受け取るより、大勢の人の前で受け取った方が嬉しいと思いませんか?
花嫁の手紙を読み終えた時の拍手は、ゲストから両親へ「おめでとう」「ありがとう」の気持ちが込められています。
大切な人たちに見守られて届けられるメッセージだからこそ、受け取る側の感動も大きいと思います。
そして、感動を受け取るのは、決してご両親だけではありません。
両親への想いが込められた手紙が読み終えられた瞬間、ゲストは強い親子の絆に心から共感します。そして、自分自身の両親へ思いを馳せるでしょう。
花嫁の手紙は、皆の心に温かい思い出の火を灯す「親子の物語」なのです。
「ほかの準備で忙しくて花嫁の手紙は後回しになってしまい、コピペで一夜漬け」
結婚式の衣装や演出、装飾などでは自分らしさを表現するのに、花嫁の手紙の内容は「ありがとう」を繰り返すだけの定型文になってしまっては、ゲストの心に響くことはありません。
自分らしい表現のために大切なことは「自分の気持ち」を書くことです。
ウエディングドレスが新婦の外面を引き立てるのならば、花嫁の手紙は新婦の内面を映します。
あなただけのエピソードや思い出のシーンを、あなた自身の言葉で、ご両親に、ゲストの皆様へ伝えてみませんか?
花嫁の手紙を書いていると、つい懐かしい思い出で胸がいっぱいになり、第三者の視点を失うことがあります。
どんなに素晴らしいエピソードも、本人や当事者にしか分からない内容では相手に伝わりません。
原稿が出来たら、内容が誰にでも分かるものかチェックしてみましょう。
花嫁の手紙では、自分の正直な気持ちを書こうとするあまり、第三者から見るとネガティブな内容になってしまうことがあります。
たとえば、パートナーや仕事に対する不満、ご両親へ敬意のない表現、新婚生活への不安など。
もし、それらのことが心の内にあったとしても、花嫁の手紙では書くべきではありません。
サッカーの試合では、ゴールポストから外れて得点にならない場合でも、シュートで終わることが求められます。
一人の選手がシュートで終わることで、その人だけでなくチーム全体が前向きになれ、その後の展開に良い影響を与えます。
結婚式では、あなたが前向きな気持ちを表現することで、ゲストの皆さま全員が晴れやかな気持ちになれるでしょう。
今回は、花嫁の手紙を書く時のポイントとして4つの心がけを紹介しましたが、いかがでしたか?
さて、次回からは実際に何をどう書けばいいのかという内容をご紹介したいと思います。